変な夢
矢野顕子がコウダクミばりの露出度の高い衣装を着て、ステージ上でノリノリで「春咲小紅」を歌ってる夢。
なんでこんな夢を見たんだろう…
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こんな夢を見た。
ある回転寿司の店。まぐろの握りを乗せた皿がぐるぐると回っている。
もうフロアを二周した。あと一周すれば、廃棄処分になってしまう。
「ゴミ箱行きはイヤだ。それに、僕はもっと広い世界が見てみたい。」
そう思ったマグロは、コンベアの上を飛び出した。
「ねえ、君たちもおいでよ。」
マグロは、同じレーンに乗っていたイカやハマチ、タコ、イクラの軍艦巻きに声をかけた。
ついでに、メロンにも声をかけた。
こうして、マグロたちの長い旅が始まった。
雨に濡れた夜の街。ネオンや車のライトに照らされて、アスファルトがキラキラと光っていた。
とてもまぶしかった。
見るもの見るものが全て初めてで、マグロたちには驚きの連続。
時々車やバイクにひかれそうになったりしながら、マグロたちはピョンピョンと飛び跳ね、心の赴くままにさまよい続けた。
街の外れを通り過ぎると、マグロたちは、砂浜へとたどり着いた。
久しぶりに見る海。懐かしい波の音。
「ぼくは海に帰りたい。やっぱり、ぼくのふるさとだから。」
とタコが言った。
「そうだね、みんなで、海へ帰ろう。」
そう言ってみんなが押し寄せる波をかき分け、海へと入り始めた。お腹の寿司メシが、ちょっと重い。
「じゃあ私はここから川を上って、いつか立派なシャケになるわ。」
とイクラが言うと、
「それはとてもいいことだ。」
とみんなが口々に賛成した。
「でもぼくは海の生き物じゃないから、ここへは入れないや。」
と、一番後についてきたメロンが、寂しそうに言った。
「じゃあここでお別れだね。そうだ、この近くに畑がある。君は土に帰るんだ。そして、いつかまた、立派なメロンに生まれ変わるといいよ。」
とマグロが言うと、
「もうメロンはイヤ。次に生まれ変わるなら、ひまわりがいい。夏の太陽を受けて咲く、力強いひまわり。」
とメロンが答えた。
「それもいいかもしれないね。うらやましいなあ。」
とマグロが笑った。
「さよなら」「さよなら」「さよなら」「さよなら」
海の生き物たちは口々に、メロンに別れを告げ、沖へと泳ぎ始めた。
メロンはみんなの姿がみえなくなるまで見送ると、自分の帰るべき場所を目指して、旅立って行った。
……ここで目が覚めた。
なんだこれは???
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こんな夢を見た。
ある女が道端に立っている。商店が並ぶ人通りの多い道で、見上げるとたくさんの人が行き交っている。こないだ見た夢とよく似た風景である。
女は歌を歌いだす。でもほとんどの人はそれに耳を傾けることなく、去ってしまう。
女は自分の歌を聴いてほしいと、一生懸命に歌う。
彼女の歌は美しかった。でも誰も振り向きもしないのである。
そのうち足を止めた誰かが「うるさい!」と石を投げて去っていく。それでも彼女は歌い続ける。
しばらくして、遠くの道端に座っていた老人が近寄ってきて言う。
「たしかに君の歌声はすばらしい。でも、自分にとって価値のあるものが、他人にとっても価値があるとは限らない。君にとってはオンリーワンでも、他の人にとってはワン・オブ・ゼムに過ぎないのだよ」と。
…ここで目が覚めた。
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こんな夢をみた。
ある老人が路傍にひざを抱え、座っている。商店が並ぶ人通りの多い道で、見上げるとたくさんの人が深刻そうな顔で行き交っている。
そのうち、誰かが立ち止まって、老人に話しかける。
ひとしきり話し終えると、少しすっきりとした面持ちになり、老人の足元に、持っていた荷物をドサリと下ろす。
それまで黙って聞いていた老人が口を開いて何か話しかけようとすると、その人は荷物を置いたまま、「じゃあ」と立ち去って行ってしまう。
その後も数人が立ち止まり、同じように老人に話しかけるが、老人が何か話しかけようとするとやはり荷物を置いて立ち去ってしまう。
中には、自分の抱えている物の重さに耐え切れなくなって、有無もいわさず荷物を押し付けていく者もいる。
気が付くと、老人の足元には荷物が山積みになっている。
そこで老人は思う。私に預けていった荷物を、私はどうすればいいのだろう。
行き交う人に声をかけようとすると、みな自分の荷物を運ぶことに精一杯で、目を逸らし足早に去っていってしまう。
老人は、人から荷物を預けられることはあっても、自分の荷物を引き受けてくれる人は決していないということを、嘆いた。
…ここで目が覚めた。
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初夢は毎年恒例、嫌な夢だ。
親戚の法事か何かの集まりに呼ばれている。皆は寿司などの料理に舌鼓を打ち、酒を飲んで盛り上がっているのに、私はどうしてもその雰囲気になじめず、みんなの輪の中に入っていけない。
結局その場を抜け出して誰もいない隣の部屋に行き、灯りもつけずにふて寝していると、「なんだあいつは」「つまらない奴だ」みたいな声が漏れ聞こえてくる。
……ここで目が覚めた。
それだけの夢なんだが、これは私が私自身について最も嫌っている、ある側面を言い表している。
幼い頃からそういうところがある。周囲が盛り上がっているほど気分が冷めたり、その輪の中にうまくなじめなかったりする。スタジアムで一緒に歓声をあげたり、ライブハウスやコンサート会場でこぶしを振り上げて踊ったりするのが苦手だ。
子供の頃なら、学校行事などだ。幼稚園のお遊戯会で皆が楽しそうに歌ったり踊ったりしているのに、教室の片隅でじっと立ち尽くしているような、そういう子供だった。
パーティや同窓会、大勢での飲み会も苦手だ。一度パーティみたいな席に呼ばれて、耐え切れなくて途中で黙って抜け出したことがある。
「一緒に抜け出そっか」と誘える女性でもその場にいればまだ良かったのだが、残念ながらひとりで抜け出した。
それでも最近は随分ましになったと思う。賑やかな場所に身を置くことも平気になったし、むしろ積極的に楽しんだりもできるようになっていた。
だから、自分が元々そういうのが苦手な性格であることなど、すっかり忘れ切っていたのである。
箱の中にしまい込んで忘れてしまっていた嫌な思い出を、他の誰でもない自分自身の夢によって無理やり引っ張り出されてしまった。目覚めたあとすごく嫌な気分になった。
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夫婦のことで人からとやかく言われるほど不快なものはありません。
その人から見れば不可解に見えるかもしれないけど、夫婦の間で了解がとれていて、相手が不満に思ってないのなら、人からとやかく言われる筋合いはないです。どこの夫婦にも、多少なりともそういった事柄はあるでしょう。それにあれこれ口を挟むのは野暮というもの。
特に独身者からその手のことを言われると、お前に夫婦の何が分かるのか?と思わないでもないです。
既婚者がそんなことしていいんですか?とか、大きなお世話です。独身のお前も似たようなことやっとるやろ、それはいいのか、とも言いたくなる。
よかれと思ってか何か知らないけど、人から干渉されるのは虫が好かない。大きなお世話、のひとこと。
先日こんな夢を見ました。
私は自分の部屋で、ネットからダウンロードしたエロ動画を見てオナニーしていました。
すると誰かが入ってきて、既婚者がエロ動画見てオナニーとかしていいんですか、と言います。
私は言いました。妻は別に構わないと言っている。別に俺がナニしてようが、お前に迷惑をかけてるわけでなし、お前も似たようなことやっとるやろ、お前こそ何千円も出して買ったエロビデオが何十枚も家にある、しかし俺はエロ動画に一銭も使ってない、妻にやめてと言われたらやめるまでの話で、お前にやめろとか言われる筋合いはない、と。
…ここで目が覚めました。あくまで夢の中の話です。
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ある友人の家に呼ばれて、数人でこたつを囲んで鍋をつついている。
そのうちの一人が結婚するということで、そのお祝いを兼ねての集まりらしい。
彼女は皆から”フカっちゃん”と呼ばれている。たぶん顔が深津絵里に似ているところからそう呼ばれているのだろう。
結婚相手も同席している。彼は40歳代後半、金属工芸の作家で、白髪まじりの短髪に髭をたくわえ、薄い色のついた眼鏡をかけており、シュッとした細身の長身で、いかにも芸術家といった感じの人である。
二人は人目もはばからずぴったりと寄り添って、とても仲がよさそうである。
私たちが二人の馴れ初めを根掘り葉掘り聞くと、フカっちゃんは頬を赤らめ、うれしそうに満面の笑みで答え、時折彼の横顔を見つめてうっとりとした顔をする。周りはあてられっ放しで終始呆れ顔だ。
そんな幸せの絶頂といった感じのフカっちゃんが、急に表情をかえ、泣き出してしまった。その様子は、幸福感が振り切れるほどの絶頂に達し、感極まってといった感じで、皆おどろき、どうしたものかと狼狽している。
私が「どうしたの?」と聞くと、フカっちゃんは、
「幸せになるのが、怖いんです」
と止まらない嗚咽を必死でこらえながら、そう答えた。
私はフカっちゃんに近付き、真正面に腰をおろし、
「思いっきり愛し、思いっきり愛されなさい。無償の愛を得ることで体中に自信がみなぎり、あなたの心は強くなるでしょう」
と牧師のような口ぶりで言うと、フカっちゃんは私の目をまっすぐに見て「はい。分かりました」と力強くうなづき、涙をふいて笑った。
……ここで目が覚めた。
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久し振りに長い夢をみた。
私はある寺にいて、和尚と向き合ってお茶を飲んでいる。
私が和尚に「好きな食べ物は何ですか?」と聞くと、「あまり答えたくはないのじゃが……」と答えをしぶる。
「以前別の檀家さんに同じことを聞かれて、”奈良漬が好きだ”と答えると、嫌な顔をされたのじゃ」
「ほう」
「彼はその後、”奈良漬なんかのどこがおいしいのですか、あんなもの、食べたくもない、人間の食べるものじゃない”と苦々しい顔をして、まるで私が奈良漬けが好きである事を責めるかのような表情でわしを見た。そして、奈良漬がいかにまずいかを延々と語り始めたのじゃ」
「それは、あまりいい気分ではありませんね」
「人が何を好み何を嫌おうとその人の自由じゃが、自分の好きな物にいちいち文句を言われたり、貶めるような物言いをされるのはあまり良い気分ではないのう。そういう人に限って自分の好きな物については饒舌に語り、それに異を唱えられると怒り出すものじゃ」
「ふむ」
「わしが”好き嫌いが多いのはあまり良くありませんよ”と軽くたしなめると、彼は”大きなお世話だ!”と怒って帰ってしまった。困ったものじゃ。わしはそれ以来、この手の話をするのをあまり好まなくなった。物の好き嫌いで互いに気分を害したくはないからの」
「お気の毒に」
「ところで、そなたは奈良漬がお好きかな?」
「いえ、私も正直あまり好きではありませんが、和尚がそれほどまでに奈良漬が好きとおっしゃるなら、一度食べてみようと思います。もう随分長い間食べてませんので、食べず嫌いになってるかもしれませんからね」
「ほう、なかなか良い心がけじゃ。ちょうどわしが漬けた奈良漬がある。さっそく食べてみるかね?」
私は一瞬躊躇したが、せっかくなので頂いてみることにした。
和尚は熱いお茶とご飯と共に、薄く切った奈良漬を二、三枚、小皿にのせて差し出してくれた。和尚が勧めてくれるままに、私はそれを茶漬けにして食べた。
「おいしい。子供の頃はあんなに嫌いだったのに」
「奈良漬は、瓜などを酒粕に漬けたものじゃからの。子供の頃の舌には合わんかったのじゃろう」
「たしかに、人によって好き嫌いの分かれる食べ物かもしれません」
空腹も手伝ってか、私はあっというまに茶漬けを食べ終わり、箸を置いて和尚に礼を言った。
「そなたと話しておると、気分が良いわい」
と和尚は言った。
「ここには沢山の人が訪れるが、最近人の話をまともに聞かぬ者が多い。そういうのに限って、自分のことばかり話したがる。わしが何か話しはじめると、気のない相槌を打って、聞いてるのか聞いてないのかも分からん。そんな話には興味がないと言わんばかりじゃ。比べてそなたは、人の話に耳を傾ける術を心得ておる」
「私は、人の言う事をなるべく否定せず、異論をはさまぬよう心がけております。もちろん、それは違う、と思ったことにはハッキリと自分の考えを言うこともありますが。特に物の好き嫌いなどは十人十色ですから、いちいちそんなことで言い争っても仕方がありませんからね。好き嫌いの合わない人との話は、軽く受け流すことですよ」
「なるほど」
「人の好きな物にいちいちケチをつける人には、あまり自分の好きな物の話はしないことです。誰が何と言おうと私はこれが好きだと、心の中でそっと思っておけばいいのですよ。心の中にまで踏み込んでこられることはありませんから」
「食べ物にしろ何にしろ、好きな物の多い方が豊かな人生を送れる。選り好みが激しいのは良くないの」
「まったく、おっしゃるとおりです」
そんな話をしていると、そろそろ日が暮れ始めた。
「ではそろそろ」
「長いことお引き止めしたの。また来てくれるか」
「ええ、もちろん。私も和尚とお話ししていると楽しい」
私はあらためて茶漬けの礼を言い、寺をあとにした。
門を出て長い階段を下りていくと、道端にれんげのような、薄紫色の小さな花が咲きほこっていた。
……ここで目が覚めた。
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友人が長旅から帰ってきた。私も旅から帰ってきたばかりだ。
友人は西の国々を、私は東の国々をまわってきた。
二人はそれぞれの旅先の土産話を肴に昼間から酒を飲み、おおいに酔う。
互いに見た景色も、起こった出来事も、出会った人々も全く違うのだが、それがまた格別に楽しいのである。
やがて陽が暮れ始め、私が「この辺は夜になるとオオカミが出るよ」と言うと、
「じゃあ私はそろそろおいとましなければ。また会おう」と言って去って行った。
次の日、私が家の縁側で旅の疲れを癒していると、別の友人がやってくる。
友人は仕事や家庭の愚痴をこまごまと微に入り細に入り、時間をかけて延々としゃべり立てる。
ああ誰かに聞いてもらってうさばらしをしたいのだな、と思った私は、その話を右から左に、うんうんと適当に相槌を打ちながら聞いたふりをしている。
友人はひとしきり話し終えた後、「ああすっきりした。じゃあ」と言って帰ってしまった。
私はそれを見送る背中に「つまらん。お前の話はつまらん。」と大滝秀治口調で毒づき、縁側に戻る。
次の日、また別の友人がやってくる。
最初はまともな話かと思い聞いていると、だんだん尾ひれがついて大風呂敷を広げたような話になり、やがて「来週から宇宙旅行に行く」と言う。
私が「カネはあるのか」と尋ねると「なんとかなるわ」という答えが返ってきた。
私はなぜかむしょうに腹が立ち「帰れ!二度と来るな!」と湯飲みを投げつけて追い返してしまう。
…ここで目が覚めた。
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夢の中で、私は友人と見知らぬ土地に旅行に来ている。
ホテルの部屋でくつろいでいると、見知らぬ男が挨拶もなしにドカドカと踏み込んできて、言いたいことをえらい罵倒口調で言って去っていった。
私も友人も鳩が豆鉄砲を食らったような顔になる。
言った事の内容以前に、あまりにも礼を欠いたその態度や物言いに、これってひょっとしてこの土地の流儀なの?と思う。
「どうやら鍵を掛けてないと物騒なようだね」と友人が言うので、私はドアの鍵を閉める。
しばらくすると誰かがドアをノックする。開けると先程の男とよく似た、別の男が立っている。
部屋に招き入れると「先程は弟が失礼しました」と男は深々と頭を下げ、何やら話し始める。
先程の男と言ってる事の内容はほぼ同じなのだが、その口調は丁寧かつ穏やかで、聞いていて全然不快ではない。
男は「見ず知らずの方に不躾な事を申し上げて失礼しました」とうやうやしく言って去った。
◆
しばらくして腹が減ったので、私は友人と外へ食事に出る。
「辛口カレー専門店」と書かれた小さな店に入りカウンター席に着くと、隣に座っている男が「ここのカレーは辛い!辛すぎる!」と文句を言っている。
辛口カレー専門店なのに辛いと文句を言うとはこれいかに、と私は少々呆れる。
カレーを食べ終わり、店を出る。
辛い物を食べたら甘い物が食べたくなり、和風の甘味処に入り、ぜんざいを注文する。
すると隣のテーブルの男が「ここのぜんざいは甘い!甘すぎる!」と文句を言っている。
ぜんざいだから甘いのは当たり前だろう、と私が言うと、
「どこにでもああいう手合いはいるものだね」と友人が失笑する。
…ここで目が覚めた。
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夢の中で、なぜか私は様々な人の家を訪ねている。
どの家の人も友好的に迎えてくれて、居間に招き入れられてお茶とお菓子をご馳走になり、しばらく談笑して帰る。
いつも帰り際に「私の家にも遊びに来てくださいよ」と名刺のようなものを渡して帰る。
皆「分かりました、じゃあ近いうちに是非」と答えてくれる。
そんなことがしばらく続いたが、結局私の家を訪ねてくれる人はいない。
さして深い面識があるわけでもないので、わざわざ来てくれる道理がない。
そんなことを思っていると、旧知の友人が何人か訪ねてくる。
気心知れた仲の人たちと談笑し、盛り上がる。
友達なんて無理に作ろうとして作れるものではないのだよ、と一人が言った。
…ここで目が覚めた。
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小学校の運動場。子供たちが遊んでいる。
広い運動場の真ん中ではドッジボールが行われている。そこは一番良い場所なのだが、使っている生徒はいつも決まってしまっている。他の生徒たちは、隅っこの方でひっそりと遊んでいる。
ドッジボールは随分と盛り上がっているようだ。隅っこの生徒たちは仲間に入りたいと思いながら、なんとなく言い出せないでいる。
内側の疾走感と外側の失速感のギャップ。明らかに温度差がある。
その視線に気づいたドッジボール組の一人が「君もやりたいんならこっちへ来なよ!じっと待ってても誰も入れてくれないぜ!」と言うが、なんとなく敷居の高さを感じて一歩踏み出せない。
先生が職員室の窓から校庭を見下ろしながら言う。「盛り上がってるのは真ん中だけだね。」
…ここで目が覚めた。
なんかこの感じ、見覚えがあるなあ。よくある光景のようにも思えた。
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ある日、家になぜか体中ゴマつぶまみれになった、白と黒のまだら模様のネコが迷い込んできた。
知らん顔をしてテレビを見ていたら、後ろの方で「ぐふっ、ぐふっ」とむせるような声がする。
振り返ってみると、ネコが体に付いた胡麻を舌で舐めながら取っていて、口の中が一杯になり、頬をパンパンに膨らませていた。とても苦しそうだ。
あまりにかわいそうなので、全部吐き出させ、体に残った胡麻粒を丁寧に取ってやると、ネコはありがたそうに「ニャ~」と鳴いて、そのまま去っていった。
…ここで目が覚めた。
なんでこんな夢見たんだ???
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私が度々見る夢に、生まれ育った町の商店街がよく出てくる。
小さい頃、母親に連れられてよく買い物に行った場所だ。
その商店街の細い路地裏に入り、道に迷ってしまう、という夢を繰り返し見る。
先日テレビを見ていたらその商店街がロケで出ていて懐かしくなり、妻が「行ったことがない」というので、つい郷愁にかられて10年ぶりに訪れてみた。
思ったほどさびれてないというか、人通りもそこそこあったし、昔からある店も残ってて、お店の人たちも元気があって、少しほっとした。
テレビに映っていたおばちゃんたちもいた。
全国の商店街が「シャッター街」化する中、そこはまだまだ活気にあふれた場所だった。
肉や魚にしても野菜や果物にしても、とにかく安い。品物も鮮度が良い。普段買っているスーパーの商品が割と高いことを改めて知った。うちの近所にもこんな商店街があればなあ、と思った。
今住んでる所の地元にも一応商店街らしきものはあるのだけど、すっかりさびれてしまっている。
で、私が繰り返し夢で見た、迷い込んだ路地によく似た場所を見つけた。
ひょっとしたら昔ここで本当に母親とはぐれて迷子になってしまったことがあるのかもしれないなあ、と思った。
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数日前、自分の葬式の夢を見た。
ある日、散歩していると道の途中に行列のできる店を見つけた。
看板には「あなたの願い何でもかなえます」とある。
なんとなく魔がさして、というか気になって行列に並んだ。
客は店の人間に案内され、順番に別室へ入っていく。
次々と行列がさばかれ、私の番が来た。
案内された三畳ほどの殺風景な部屋に入ると小さな机と椅子がポツンとあり、占い師のような男が座っている。
「あなたの願いごとをおっしゃってください」
私は考えあぐねた。あらためて願い事、といっても、何を言えばよいのやら。
私は何を思ったのか、
「自分の葬式が見たい」
と言った。
男は「分かりました」というと、私の額に手をかざし、ぶつぶつと呪文を唱えた。
歌うような心地の良いその声に耳を傾けているうちに、私の意識はいつのまにか遠のいていく。
◆
意識が戻ると、私はせせこましい箱の中に横たわっていた。木の匂いがする。
体の周りにはいっぱいの白い菊の花が、埋め尽くすように飾られている。
どうやらここは棺おけの中のようだ。
うっすらと目を開けると、喪服を着た叔母や叔父やいとこたちが順番に私のそばに来て私の頬や体に触れ、泣きながら声をかけていく。
「きんちゃん、もう何も心配しなくていいから。ゆっくりやすんでね」
「きんちゃん、なんでそんなに早く逝ってしまうん」
「死ぬ前にもう一度会いたかったわ」
皆とても悲しそうな表情をしているので、私は何か答えようとするのだが、口が動かず、声も出ず、体を動かすことすらできない。
すると最後に父親がやってきて、今にも崩れそうな面持ちで私に何かを言おうとしている。
その声にならない声を一生懸命聞き取ろうとするうち、まただんだんと意識が遠のいていく。
目が覚めると、私は元の部屋にいた。
男は私に「ご満足いただけましたか?」と訊いた。
…ここで目が覚めた。
いとこの一周忌を過ぎていたことを思い出した。
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ここ数日間に見た夢。
◆中島らもと話す夢
神戸の街をぶらぶら歩いていたら、三ノ宮あたりでうまそうな洋食屋を見つける。
窓越しに店の中を覗いてみると、厨房で薄汚れたコック服を着て立っていたのは、
なんと作家で故人の中島らも先生だった。
私はうれしくなり、迷わず店のドアを開け中に入った。
私が「kinyaです、覚えてくれてはりますか?」と言うと、らもさんは
「おお!誠くんとこの!!ひっさしぶりやな~」と笑顔で迎えてくれた。どうやら私とらも先生は旧知の仲のようだった。
店には他の客はおらず、らも先生は「これ、今日のまかないや、食え」と言ってお好み焼きをご馳走してくれた。
厨房から出て私の横に座ったらもさんは酒とたばこの匂いがした。
キャベツたっぷりのお好み焼きを食べ、二人でビールを飲みながら私たちは談笑。
私が「最近”寝ずの番”読んだんです。めちゃめちゃ感動しました。先生のエッセー集はほとんど読んでます。…先生、もう新しい小説は書かないんですか?」と訊くと先生は「う~ん、書きたいんやけどなあ。もうこの世にはおらへんことになっとるから」と少々困った顔をした。
…ここで目が覚めた。もちろん実際に会ったことなんかないけど、なんだか懐かしいような温かいような不思議な気持ちになって、らも先生の新作を読むことはもうないのだと思うと、思わず頬を一筋の涙が伝っていた。
◆黒川智花
私はなぜか高校時代に戻っていて、教室にいる。
友人のKといつものバカ話に花を咲かせていると、横でケラケラと女の子の笑う声がする。
振り向いてみると、S高の制服を着た黒川智花が楽しそうに笑いながら、「あんたらホンマにおもろいわあ」と関西弁でしゃべりかけてきた。
…ここで目が覚めた。かわいかった。
◆商店街
生まれ故郷、神戸の湊川商店街を歩いていると、古びた饅頭屋を見つける。
店先には蒸し器に入ったうまそうな饅頭が湯気を立たせて私を誘う。
店の主人が「おひとつどうですか~」と言って蓋を開けると、白い薄皮に包まれた、こしあんのたっぷり入った饅頭が顔を覗かせた。
結構な大きさで、一個350円。
店の中にはいくつか席があり、客がそばをすすっている。この店はそばと饅頭を商売にしている様子。不思議な組み合わせだ。
私はしばらく思案したあと店に入り、そばと饅頭を注文しようとするが、「すみません、ちょうどひとり前のお客さんで売切れてしまったんです」と言われてしまう。迷ってる間に売切れてしまったという訳だ。
私は目の前で旨そうにそばを食べる女性に恨めしそうな視線を送りながら、仕方なく店を出た。
◆いつまで経っても焼きそばが出来上がらない
これがゆうべ見た夢。
私はコック服を着て、鉄板焼きの店で働いている。
客から焼きそばの注文が入り、一生懸命作るのだが、いくらやっても失敗してしまう。
そのうち客は帰り、オーナーは店を閉め、明かりを消して先に帰ってしまう。
私は意地になって、厨房の明かりだけが点いた店内で、いつまでも完成することのない焼きそばを焼き続ける。
…ここで目が覚めた。
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私はなぜか実家にいる。
二階の自分の部屋にいると、部屋にいきなりモンスターズインクを彷彿とさせる大男が入ってきた。
強盗かと思った私が身構えると、大男は「ズボン脱いでケツを出せ」と恫喝する。
身の危険を感じた私は家の中を逃げ惑う。
別の部屋に逃げ込み、中から鍵をかける。
大男はドアをぶち破らんばかりの勢いでドンドンドンと叩いてくる。
丁度手元にパソコンがあり、私はGoogle検索で
”モンスターズインク 強盗 撃退”と入力すると、
「友人に助けを呼ぶか、警察を呼ぶ」と出てきた。
私はまず携帯電話で友人に連絡しようとするが、なかなかつながらない。
すると大男はドアをぶち破って中に入ってきた!
すばやく身をかわし、部屋の外へ逃げた私は、一階へと階段を下りながら、110番通報した。
息せき切りながらなんとか自分の住所を伝えた私は、リビングに逃げ込んだ。
そこには父がいた。「どうしたんや、何かあったんか」と呑気に訊いてくるので、
「モンスターが!モンスターが!」と私が言うと、大男がリビングの中に入ってきた。
父はすっくと立ち上がり、毅然とした態度で大男に「ズボンを脱いでケツを出せ!」と言った。
大男は父の気迫に押されたのか、いわれるままにケツを出し、父のなすがままにされた。
(具体的に何をされたのかはここには書けない)
大男は先程までの迫力はどこへやら、眉尻を八の字に下げ、片目から涙を流していた。
大男は泣きじゃくりながら「しゅんましぇんでした…」と弱々しい声でズボンを履き、
去って行った。
…ここで目が覚めた。
<教訓>
いざという時、頼れるのは身内
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◆おおきなおおきな犬が私を待ち構えている。
ライオンぐらいの大きさはあろうか。
恐る恐るその前を通り過ぎようとすると、ガッと後ろから飛びかかってきて、
私のうなじを大きな舌でペロペロと舐めてくる。
犬はせいいっぱいの愛情表現なのかもしれないが、
私はこのままでは食われてしまうんじゃないかと恐怖を感じ、
近くにあった穴(地下鉄の入り口のような感じだった)の中へ飛び降りる。
私は息をひそめ、犬が去るのを待つが、犬は私の方を覗き込みながら
息をハァハァと荒くしている。
すると背の高い友人が通りかかり、なんのことはないという様子で
犬を「シッ、シッ」と向こうに追いやり、「おい、ラーメン食べに行こうぜ」と誘う。
しかし私はこの穴から自力で這い上がることができない。
すると友人の腕がゴム人間のようにビヨ~ンと伸びて、私を救い上げた。
無事カウンターに並び、
えらく透き通ったスープのラーメンをすすっているところで一度目が覚めた。
…戌年は去年だったんですがね。
◆再び眠りにつく。
二本目は、若い頃の、少しぽっちゃりした宮沢りえに猛烈アタックされる夢。
彼女は必死に私に対して「脈アリ光線」を送ってくるのだが、
私は例によって全く気付くそぶりがない。
そのうち彼女はシビレをきらし
「あの、私、あなたのことが好きなんです」と告白してきた。
いやいや、こんな美人が私なんかに惚れるわけはないと思い、
「またまた、ご冗談を」と軽く受け流そうとしたのだが、
「なによ!せっかく思い切って告白したのに!
女が自分から告白することがどれほど勇気のいることか分かってるの?!
ゆうべは食事も喉を通らず、ろくに眠ることもできなかったのよ」
といささか感情的なそぶりで泣き始める。
私はどうしたものかともてあましてしまい困っていたら、
彼女は私に抱きついてきて猛烈なキスの嵐を私に見舞いながら、こういう。
「これでも私がどれだけあなたのことをお慕いしてるか分かってくれないの?!」
…と、いいところで目が覚めた。
なんじゃこの初夢は。
今年は良い年でありますように。
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略してu.f.o.である。
存在そのものがあるかどうかは別として、今までそんな物が地球に飛んでくること、そして自分がそれに遭遇するなんて思ってもみなかったのだが、私は見たのだ、それを。
それはゆらゆらと動きながら妙な電波を発していた。
中に乗っている宇宙人は自動翻訳機を使って日本語を話しているのだが、微妙に違う。なんか違う。言ってることが微妙におかしい。
宇宙人は友好のメッセージを発しているつもりなのだが、地上にいる我々には、どうもそういうふうに感じられない。
我々が首をかしげていると、そのうちの一人が宇宙人とコミュニケートしようと、話しかけた。
しかし宇宙人は、不意にビームのような物を地上に発してきた。
「えっ?!」と驚いていると、宇宙人は言った。
「地球人は我々に宣戦布告をした!」
話しかけた女性は「えっ、そんな、攻撃しようなんてつもりはなかったのに…」と戸惑い始めたが、時すでに遅しだった。
地上にいた人間のほとんどが逃げ始めた。やがて私を含め三人が残った。
私たち三人は宇宙人の攻撃をかわしながら、なんとか対話の可能性を模索するのだが、宇宙人には我々と決定的に違う文化を持っていて、どうも地球人独特の文化が受け入れられないのだという。
話し合いは結局物別れに終わり、形勢不利と判断したのか、u.f.o.はやがて去っていった。
再び訪れた平和に私たちは安堵し、それぞれの家路についた。
数日後、静寂をやぶるように再びu.f.o.が現れた。
宇宙人は相変わらず微妙な日本語で自らの文化を広めるべくなにやら発信しているのだが、もう誰一人として耳を傾ける者はいなかった。
「またかよ…」「もうしつこいよ…」「誰も聞いてねえよ…」「終わってんだよ…」と皆が口々に言った。
誰にも相手にされなくなった寂しい宇宙人はこの後どうするのだろうか…かわいそうだなあ。
ここで目が覚めた。
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また奇妙な夢を見た。
夢の中で、私は大きな一軒家に住んでいる。
ここ数日いたずらっ子が勝手に庭に入って草木をいじったり、塀に落書きをしたりされて、困っていた。
なんとか懲らしめてやろうと思い待ち構えていると、案の定その子供はまたやってきた。
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前回の夢日記が3月だから、半年ぶりか。ちょくちょく夢は見るんだけれどもね。
◆
朝、家を出ると、家の周りを変な男がうろついていた。
夢の中での私はなぜか喫茶店のマスター。
店に着きカウンターに入ると、すでに客が座っていて、やたらと話しかけてくる。
最初はそつのない話をしていて、私も受け答えしていたのだけれど、どうも様子がおかしい。
私が「良い天気ですねえ」と言うと「良い天気っていったい何なんだ、あんたにとっては良い天気でも、雨が降らなくって困ってる人もいるんじゃないか!」と言い返してくる。そのうちこっちもイライラしてくるのだが、いかんせん相手は客なので、紳士的に振舞おうと努力する。
たびたびその客は現れるようになり、しまいには私のいれるコーヒーの味にまで文句を言うようになる。
私はたまりかねて「すみません、もう帰って頂けませんか」と言って客を追い出し、店のシャッターを閉める。本当は”もう来ないでください”、と言いたかったのだが。
それまで気が付かなかったのだが、その客は家の周りをうろついている男だった。
~~~~~
ある日ふらりと、散歩道の途中にある喫茶店に入ってみると、見覚えのある男がカウンターに立っていた。例の男だった。
男はコーヒーをいれながら客と話をしているのだが、なんかここでもおかしなことになっていて、男はそのうち「俺のいれたコーヒーの味が分からないのか!」とどなり、やれやれといった顔で客は去っていく。
しかし、男はしれっとした顔で、客があきれているのに気づきもしない様子だった。
私は席につきコーヒーを注文する。一口飲んだが、確かにあまりうまくないコーヒーだった。男はまだ客がどうのこうのとブツブツ独り言を言っている。なんだか気持ちが悪くなってきたのでカネを払って店を出る。
私は自分の店に戻る。しばらく店を休んだ方がいいんじゃないかと思案していたのだが、そこへ古くからの常連客がやってきて、何を思いたったのか、私は急に店の模様替えを始める。
~~~~~
仕事が終わり、私はレストランで女と食事をとっている。どうやら夢の中では恋人らしい。
私が「髪切ったんだね」と言うと、「なに?前の方が良かったって言いたいの?!」といきなりキレられた。そんなつもりじゃないのに。
服装を褒めると、「どこ見てんのよ!いやらしい!あなた私の外見にしか興味ないの?!」とキレられた。そんなつもりじゃないのに。
だんだん哀しくなってきて、食事もそこそこに私は席を立つ。
「ごゆっくり。俺は帰るから」と言い残し、彼女の分の会計も済ませて店を出ようとすると、彼女は料理の味付けが気にくわないと、店のウェイターに文句を言っていた。
なんだか憂鬱な気分のまま家路に着くと、また男が家の周りをうろついている。
私は少し怖くなり、携帯電話を取り出して友人に相談してみようかと思案している。
…ここで目が覚めた。
※あくまで夢の中の話です
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こんな夢を見た。
僕(高校生ぐらいの年齢になっている)は、ある日海岸に打ち上げられ傷ついた大きなクジラを助ける。
傷の手当てをし、餌となる魚などを与えるうちに、クジラはやがて回復する。
「もう大丈夫だろう」とクジラを海に帰そうとするが、クジラが突然「助けてもらったお礼に、私の背中に乗って旅をしませんか」と僕の心の中に直接話しかけてきた。
僕はクジラの背中に乗り、大海原へと旅立つ。
その途中いろいろな魚たちと戯れ、沢山の国や島々に立ち寄り、楽しく有意義な旅を続ける。共に旅を続けるクジラは良き道しるべであり、良き友人となっていた。
どれぐらい旅が続いた頃だろう。僕は家や学校、友人達といった住み慣れた日常が懐かしくなり、「そろそろ帰ろうと思う」とクジラに話しかける。
クジラは一瞬名残惜しそうにとまどったが、僕を元来た海岸まで送り届けるという。
何日もかけてひたすら海を渡り、懐かしい海岸が見えかけてきた。
「もうすぐ家に帰れるんだなあ…」
するとその時、巨大なサメの大群に襲われ、僕はクジラと共に海の底へ沈んでしまう。
どれぐらい眠っただろう。僕は全身の痛みと共に目が覚めた。
「夢だったんだろうか…」
いつものように母の作った朝食を食べ、学校に行く。
教室に入りクラスメイトに出会うと、「久しぶり、やっと学校に来られるようになったんだねえ」と僕に向かって言う。
話によると僕は何日も前、海岸に打ち上げられた所を誰かに助けられ、そのまま病院に運ばれたらしい。
全身傷だらけで動けない体になってしまった僕は、助けてくれた女性の献身的な介護を受け、リハビリを続けた。
そしてようやく体が回復した頃、僕の母親が迎えに来て、家に連れ戻されたというのだ。
しかしなぜか、僕にはその間の記憶が全くない。
僕は自分を助けてくれたというその女性を一生懸命探すが、一向に見つからない。
入院していた病院に行ってみるが、最初からそのような人物はいなかったという。
もしやと思い僕はクジラを助けた海岸に行ってみると、そこに一人の女性がたたずんでいた。僕が彼女に声をかけると、
「元気になってよかったね」と言い残し、彼女は海の彼方へ消えて行ってしまった…。
……ここで目が覚めた。
■素人分析
・くじら
願いごとがかなう暗示。悠然と泳いでいるならびっくりするようないいことがあるかもしれない。
・助ける
誰かを助けているのは、自分自身が誰かの助けを必要とする事態を暗示していることがある。
例えば死にそうな人を助けているなら自身の疾患や体力低下を暗示することがある。
・海
自身の健康状態や精神状態を反映する。
静かできれいな海は発展と創造を意味する。
大洋は、クリエーターや事業家、志のある人にとって重要な吉夢になる。
水平線を望む広大な海は、夢主の創造的なエネルギーや冒険心を象徴している。
・旅行する
感傷的な心理状態、不安などネガティブな心理状態。
<追記>
なんでこんな夢見たのかなあと思っていたら、
浜辺に傷ついたクジラが打ち揚げられた、っていうニュースを見た後だったから。
昼間見たものがそのまんま反映されるっていうのは、俺の場合よくあることで。
根が単純なものでね。
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近未来を舞台にした夢。
僕はなぜか刑事になっている。
ある容疑者を追って、九州に行かなければならない。
それも、一刻を争う状況だ。
僕は金属製で冷たく重々しい雰囲気のエレベーターに乗る。
するとそのエレベーターが突然高速で動き始める。
反動で体が壁に叩き続けるぐらいの速さだ。
小窓から外を見ると、そこには手塚治虫作品を髣髴とさせるような、
近未来の都市風景が広がっている。
どうやら自分は、透明なチューブの中をエレベーターに乗って、
超高速で進んでいるらしい。
ものの15秒もしないうちに、目的地である九州に着いている。
エレベーターを出るとそこには空港のロビーのようになっていて、
ジム・キャリー風の男が「ようこそ」と歩み寄ってくる。
窓口で精算をお願いします、というので財布を取り出そうとすると、
どこかで落としたことに気づく。
「すみません、財布を・・・」と言いかけると、その男は
「少々お待ちください」と言って、何かの機械を操作している。
それは小さなコンピューターになっていて、どこかにアクセスしているようだ。
ピコピコと不思議な音が響いて、下部に取り付けられた引き出しから、
自分の財布がシュッと出てきた。
「え、これどうやって?」ときくと、その男は
「落し物センターに問い合わせると、こちらに瞬時に届くことになっております」
という。
すごい最新技術だなあと驚いていると、井上和香を彷彿とさせるように
グラマラスな、紺色のドレス姿の女性がこちらに近づいてきて、
「はじめまして。こちらのエージェントです。あなたのお手伝いにやってきました。」
という。追っている容疑者の所に連れて行ってくれるというのだ。
彼女に連れられてビルの中に入っていくと、そこには大きな酒場がある。
どうやら容疑者はここにいるらしい。
沢山の人ごみを掻き分けて入っていくと、そこに彼はいた。
不覚にも気づかれてしまい、逃亡戦がはじまる。
容疑者はエレベーターに乗って下の階へ。
間に合わない、と思っているとエージェントの女性が「こっちへ」と言い、
ビルの窓をぶち破る。
そこには二本の鉄棒があって、下の方へ滑り降りるようになっている。
僕と彼女はそれに捕まって、スルスルと下の方に降りていく。
すると突然雨が降ってきて、僕も彼女もびしょびしょに濡れてしまう。
濡れた彼女のドレスはひどくセクシーで、僕は思わず見とれてしまう。
それに気づいた彼女はにっこり笑って、くるくると回り始める。
遠心力で彼女の体から水しぶきが飛んで、まるでタオルをしぼったように、
彼女はしなやかに身をくねらせている。
・・・ここで目が覚めた。
====================
<刑事>
出世や、仕事上の対外的な成功を示す。
これまで行き詰まっていた事や、
うまくいかなかった問題が解決に向かっていく。
周りへの感謝の気持ちを忘れなければ、成功が望める。
<何かを追う夢>
実力ある人物に認められ飛躍するチャンスの到来をさしている。
<乗る>
関心が向いている物事について、進展できる、
運勢の急展開を意味する。
<エレベーターを降りる>
仕事や公の状況に関係がある。
新しい展開が望めることを表す。
降りた先に何が見えるかによって判断は異なる。
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久しぶりに夢を見た。
自分はなぜか、百貨店の中にある売り場で働いている。
夜遅くまでかかって次の日からのセールの準備をし終わり、
外に出たところで、戸締りの不備に気づく。
社員用通用口から急いで建物に戻ると、
時刻は既に深夜2時を過ぎていて、明かりは既に消えている。
真っ暗な中を、懐中電灯を頼りに足元に気をつけながら進んでいく。
まず、地下食料品売り場に通じるドアを開ける。
するとそこには、昼間より活気のある営業がされていて、
まさに黒山の人だかり。
「自分の知らない間にこんなことがされていたのか」と感心しながら、
上の階に通じる階段を、人ごみを掻き分けながら上っていく。
階段を上るとなぜか、そこに映画館がある。
「この中を通り抜けると売り場への近道だ」ということを
自分は知っていて、躊躇することなく中に入っていく。
スクリーンには古い無声映画がかかっていて、
客席はなぜかひとつもなく、がらんとしている。
売り場に通じる扉を目指して、左奥の方に進んでいく。
その扉を開けるとロビーがあり、たくさんの警官がうろついていて、
一転して物々しい雰囲気になる。
さらに奥にボロボロの木の扉があるが、その向こうはどこでもドアのように
全く知らない違う国に直接通じていて、沢山の飢餓難民がこちらに向かって
押し寄せてくるのを、複数の警官がなんとか食い止めている。
その一方で、何人かの日本人が警官たちに小脇を抱えられ、
あちらの国に連れて行かれようとしている。
僕と目が合うと彼らは、「助けてくれ!」と叫んでいる。
警官の一人と目が合うと、鬼の形相でこちらへと駆け寄ってくる。
「自分も連れて行かれる!」
とっさに身の危険を感じた僕は、きびすを返して元来た扉を戻ろうとする。
・・・ここで目が覚めた。
~~~~~~~~~
ドアを開けると、もしくは見慣れぬ道を奥のほうへ進んでいくと
見たこともない違う世界に通じている、という夢は、
僕の夢によく出てくるパターンだ。
この前も、昔よく母に連れられて歩いた地元の商店街を
久しぶりに訪れ、見慣れない路地奥を好奇心に釣られて入っていくと、
昭和20年代を思わせるような、見たこともない異世界に
足を踏み入れてしまう、という夢を見た。
【追記】
<百貨店>
選択に迷って苦慮している。
<働く>
夢の中で働くのは、遊びや趣味ののめりこんで、
大切な事を放り出してしまいがちなことを警告している。
<夜>
困難、先の見通しのつかない難題が
近く降りかかってくることを暗示している。
<追われている・逃げている夢>
危険な時に、周りの人の誰かが助けてくれるという良い暗示。
<ドア>
開かれたドアは心の準備が十分だということ。
閉ざされたドアはその逆で心の準備にもう少し時間をかけろという暗示。
<映画館>
心身の疲労感やストレスが溜まっている。
<エスカレーター・階段を上る>、
事態がけっして楽ではないことを表す。
<警官>
逃れられない状況の象徴。
肉体的、精神的な拘束や不自由を表す。
警備員に呼び止められる、追いかけられる夢は、
現状の不安、不自由な心の状態を表す。
沢山の警備員を見るのは、慌ただしさや現状の拘束感を表す。
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すごくリアリティーのある夢。
ある日、「お金はこっちで出すから、CDを作らないか?」と
スポンサーの申し出があった。
詳しい打ち合わせをしようと先方に出向いていくと、
カネを出す代わりにスポンサーの指示通りの音楽を作って欲しい、
とのこと。私は即答で断り、帰って来た。
そうか、カネを出してもらうという事は、
カネを出してくれる人の言いなりになるということなのか。
親に養ってもらっている子供は、
親のいうことを聞かなければならない。
給料で雇われている会社員は、会社には逆らえない。
芸術家は、パトロンの喜ぶものを作らなければならない。
もう一度スポンサーと話をしようと電話をかけてみる。
「自分の作りたいものを作らせてくれないか」と。
先方からの返事は、
「君はカネを出してもらう上に、
自分の作りたいものを作ることを要求するのか。
残念ながら、君にはまだそのような力はないし、
君の名前にもまだそのようなネームバリュ-はない。
とりあえず自分の名前を世に知らしめること、
自分の作品を発表することを第一に考えて、
それで儲けたカネで自分の好きなことをやればいい。
それがいやなら、自分でカネを作れ。
この話を受け入れられないのなら、今まで通り、
部屋にこもって完成度の低いデモテープをずっと作っていればいい。」
ここで目が覚めた。
起きた後、なんかいや~な気分になった。
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いつの時代だか分からないが、古い古い時代の話。
二人の少年は、”宝物”を目指して、西へ西へと旅を続けていた。
二人は砂漠の上をひたすら歩き続けた。
やがて砂漠を抜けると、遠くの方に小さな街が見えてきた。
僕は言った。「もう日も暮れかけてきた。今夜はあの街に泊まろう。」
一緒に旅をしている友人は言った。「もう旅を続けるカネがなくなってきた。
この街でしばらく働いて、稼がなければいけない。」
友人は野菜を運ぶ仕事を、僕はコックの仕事をして、カネを稼いだ。
そうして、月日が過ぎていった。
ある日、友人が切り出した。
「実は、この街で好きな人ができたんだ。」
寝耳に水の話で、僕はびっくりして、飲みかけのコーヒーを吹き出してしまった。
「この街に残ろうと思う」と彼は言った。
「申し訳ないけど、宝探しの旅は諦める。君が旅を続けるかどうかは、
君自身が決めて欲しい。」
僕は何も言わず、小さくうなずいた。
次の日の朝、僕は旅を続ける為に、この街を立つことにした。
友人よりも早く起きて身支度をし、荷物を持って宿を出た。
しばらく歩いた頃、友人が息せき切って僕を追いかけてきた。
「だまって行くなんて、水臭いじゃないか」
「ごめん、でも、なんて言っていいか・・・
正直、少し腹が立っている。だって、旅に出ようと先に誘ったのは君じゃないか」
彼は申し訳なさそうな顔をしたが、何も答えることができなかった。
「これ、少しだけど」と、彼は自分の稼ぎからいくつかを差し出した。
僕は断った。
「これからこの街で生きていくんだろう。色々と物いりじゃないのかい。
自分で稼いだカネだ。自分で使えよ。」
彼は分かった、と自分のカネを引っ込めた。
「もし旅が終わって帰って来ることがあったら、この街へ立ち寄ってくれ。
また会おう。」
と彼は言った。
「分け前を要求するなよ。」と僕が冗談を言うと、彼は少し笑った。
僕はその後も旅を続けた。
まだゴールにはたどり着かない。そもそも、どこがゴールかさえも、
ゴールに”宝物”が本当にあるかどうかも分からない。
”宝物”がいったいどういうものなのかさえ、知らないのだ。
僕はカネがなくなるとまた通りがかりの街に立ち寄り、稼いでいる。
そんなとき、必ず彼に手紙を書く。差出人の所には、
僕がその時に泊まっている宿の住所を書いている。
すると、必ず返事をよこしてくれる。
街での暮らしはそれなりに大変そうだけど、元気で暮らしているらしい。
僕はこれからも、旅を続ける。
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こんな、長い長い夢を見た。
男は俳優を目指していた。
彼は来る日も来る日もオーディションを受け続けたが、
受かることはなかった。
もうそろそろ三十歳という歳になって、
周囲からの視線も冷ややかなものになった。
ある女の元に身を寄せていたが、
周りからは「ヒモ」と呼ばれていた。
アルバイトはしていたものの、
実際生活のほとんどは彼女の稼ぎに依存していた。
そろそろ諦めようかな。。。
そんなことを思っていた矢先だった。
彼には歳の離れた弟がいたが、
弟がある舞台のオーディションに受かり、
華々しいデビューを飾ったことを、
たまたま立ち読みした雑誌で知った。
友人に勧められ、軽い気持ちで受けたオーディションだったらしい。
彼は一躍売れっ子俳優の仲間入りをした。
千秋楽の日、彼は弟の楽屋を訪ねた。
久しぶりの再開。
弟は男の来訪を喜んだ。男も弟の成功を心から祝う言葉を述べた。
男は久しぶりに二人で飲もう、うまい酒があるんだと、家へ来ないかと誘った。
弟は「今日は打ち上げがあるんだ。また日をあらめてくれないか」
と言ったが、男は今日ぐらいしか空いてないんだ、俺も忙しくてね、
と弟を強引に自分のアパートへ招いた。
「とっておきの酒なんだ。なあに、友人からの貰い物なんだけどね。
お前の舞台が終わったら、一緒に飲もうと思っていたんだよ」
弟は男が注いでくれた酒をうまそうに飲み干した。
しかし弟は突然苦しみ出し、喉を押えてもがき苦しみ始めた。
「に、兄さん・・・?!」
男は弟のデビューの話を知り、猛烈な嫉妬心に駆られていた。
「俺はこんなに必死になっているのに・・・なんでお前が・・・
なんで俺じゃないんだ!!!」
弟は息絶えた。
男は弟の死体を車のトランクに乗せ、
山奥のあらかじめ決めた場所へと埋めた。
彼はその足である病院に向かった。
顔を弟そっくりに整形し、
弟になりすまして俳優として活躍し始めた。
◆
男は当然のように、弟の住んでいたアパートに住み始めた。
ある日そこに、男の知り合いと名乗る女性が現れた。
男は姿形も名前も弟として生きていたので、
女性は目の前にいるのが男だということには気付く由もない。
彼女は男がかつて愛し合った女性だった。
彼女が転勤で遠く離れてしまったのをきっかけに、
二人は疎遠になってしまった。
「以前に、一度だけお会いしたことがありましたよね?」
彼女は親しげに男に話しかけた。
そういえば、男がまだ親元で暮らしていた時代、
彼女が家へ遊びに来た時、弟とは一度だけ挨拶程度に会ったことがある。
「転勤でまたこっちに帰ってくることになって、お兄さんとお会いしたかったのだけど、
どうしても居場所が分からなくて・・・
ご両親に聞いて、こちらの連絡先を教えていただいたの。
ご両親も心配していらっしゃったわ。弟さんだったら、何かご存知じゃないかと思って」
男はまだ彼女のことを忘れられずにいた。
目の前に彼女がいる。
しかし、今正体を明かすことはどうしてもできない。
「僕も、兄さんとはずっと連絡を取っていないのですよ。
役者になると言って、家出同然で出て行ってからね・・・。
いったい、兄さんはどこで何をしているんだろう。
ところで、兄さんにはどんな用事で?もう別れてしまったんじゃないんですか?」
「実は、まだ彼のことが忘れられなくて、
できればもう一度やり直せないかと思って・・・・。」
彼は驚きと動揺を隠せなかった。
今すぐにでも「俺だよ」と言って、彼女を抱きしめてあげたい。でも、それはできない。
「分かりました、兄さんのことは、私も出来る限りのことをして探してみます。
・・・申し訳ないんだけど、これからまた仕事に出かけないといけないので、
今日はお引取り下さい。
そうだ、連絡先を教えていただけませんか?」
男は新しくなっていた彼女の携帯電話の番号を聞き、
自分の(弟の)携帯番号を教えた。
「何か分かったら連絡します。」
彼女を送り出した後、男は悲嘆に暮れた。
膝まづき、涙をこぼした。
「俺はどうすればいいんだろう・・・」
◆
忙しい毎日に、少しずつ月日が流れていった。
男は携帯のメモリーにある彼女の名前と電話番号を、何度も見つめた。
また彼女に会いたい、でも俺はもう自分じゃない、弟としての人生を生きている。
手に入れたいものを手に入れることができた。
もし自分だと名乗り出ても、彼女は信じてくれないだろう。
それに、弟を殺したことはどう説明すればいいんだ、
殺したことがばれてしまうかも知れない・・・・
今の生活を失いたくない・・・
そんな想いが堂々巡りになって、彼の心を駆けていた。
そんなある日、彼女から携帯に連絡が入った。
「あれから彼の居場所は分かりましたか?
お話を聞きたいので、またお会いできませんか?」
男は彼女の誘いに応じ、二人がよく来たバーを待ち合わせの場所に選んだ。
「偶然ね、このお店、彼と一緒によく来たのよ。学生時代にね。
あなたも、このお店にはよく来るの?」
「ああ、仕事の打ち合わせなんかで、よく来るんだよ。」
「なんだか、こうしてこのカウンターに座っていると、まるで彼と一緒にいるみたい。
不思議ね。やっぱり兄弟なのね、あなたたち。」
彼は彼女と目を合わせぬよう、うつむいてウォッカを舐めるように飲んでいた。
「彼もね、ウォッカが好きだったの。その飲み方も、彼にそっくり。
彼、お酒があまり強くなくてね。酔っ払った彼を、よく介抱して行ったものよ」
知ってるよ。君には何度も世話になった。
君と親しくなったのも、俺が酔っ払って君に介抱してもらった時だったっけ。
・・・彼は心の中でつぶやいた。
「もし・・・・」男はようやく重い口を開いた。
「兄さんが見つからなかったら、俺じゃ代わりにならないかな?」
彼女は気付いているのか気付かないのか、
カウンターの奥の酒の並んでいる棚をぼんやり見ていた。
「いやあ、そんなことできるわけないよね。今のは冗談。」
彼が笑ってごまかすと、彼女はこちらを向いて微笑んで見せた。
「彼には代わりはいないわ」
◆
次の日、マネージャーが青い顔をして男の楽屋に飛び込んできた。
「おい、あの事件を警察が嗅ぎ付けたかもしれないんだ」
男は何のことか分からず、「あの事件?」と聞き返すと、
「何言ってんだ、9月15日の、あの事件だよ!!!」
もちろん、弟になりすましている男には、
”9月15日”の事件が何なのか、まるで見当が付かない。
「・・・じたばたしても仕方がないよ。下手に動き回ると返って危険だ。
しばらく様子を見よう。」
咄嗟の機転を利かせて口から出た、でまかせの言葉だった。
「何呑気なこと言ってんだよ!!」
男は9月15日の事件が何だったのか、調べ始めた。
9月といえば、弟が初舞台で華々しいデビューを飾る少し前だ。
男はその時期の新聞や雑誌を片っ端から調べた。
そして、ある記事に目が止まった。
ある俳優の謎の失踪。
男は信頼できる芸能記者に、失踪事件のことを聞いてみた。
すると、その俳優は弟が初舞台をつとめた作品の主役に決まっていたらしい。
しかし失踪事件によって代役を立てなければいけなくなり、
リハーサル用の予備のキャストとして用意されていた弟が、
正式な主役として抜擢されたというのだ。
もちろん事は公には知らされておらず、
当事者である弟自身にも知らされていない、ということだった。
その俳優は元々エキセントリックな行動で有名な俳優で、
今までに数々の不可解な行動を起こしている。
今回の失踪も、そのひとつとして報道されていた。
この俳優の失踪事件に弟が関わっている???
男は事件の真相を知らずにはいられない欲求にかられた。
もし事件のことが明るみになり、弟が関わっていたとすれば、
俺は弟の”身代わり”として俳優生命を絶たれてしまうかもしれない。
それどころか、刑務所行きになるかもしれない。
一抹の不安と危機感が彼を襲った。
事件の真相を知るには、マネージャーに聞くのが一番だろう。
しかし、それはできない。
マネージャーも、俺のことを弟のなりすましだとは思っていないからだ。
もしかしたら、弟自身が手がかりを残しているかも知れない。
男は家の中をくまなく探した。
そして、一冊の日記を見つけた。
弟は遊びで受けたオーディションに受かって、一躍スターになったのではなかった。
自分と同じように俳優を目指していた。
そして今のプロダクションに所属し、プロフィールにも残らないような、
エキストラ同然の小さな役をこなしていたが、成功の兆しはまるで見えなかった。
弟に才能を見出し、なんとかして成功させてやろうと業を煮やしたマネージャーが、
最初に話をもちかけた。
「今きみが、代役として稽古を積んでいる舞台だけどね。
主役が消えたら、きみは代役から主役の座を射止めることができるかもしれない。
幸い演出家も、君には一目置いているんだよ。
次の舞台では、何らかの形で君を使いたいと言っていたしね。
可能性はあるかもしれない。
しかし、君はいかんせん経験不足だ。
いきなり主役というわけにはいかんだろう。
地道に脇役からキャリアを積んでいくか、一気にチャンスを狙うか・・・
今がそのチャンスだと思うよ。」
弟はマネージャーの”甘いささやき”に乗って、俳優を”消す”ことに加担してしまったようだ。
日記には後悔の念が書き綴られていた。
男が日記を読んでいると、玄関のチャイムが鳴った。彼女だった。
男は急いで日記をソファーの下に隠すと彼女を部屋に招きいれ、二人でワインを飲んだ。
その日彼女はなぜか男の話には触れず、楽しそうに他愛のない世間話に華を咲かせた。
しらずしらずの間にワインは空いてしまい、男は「もう一本飲むかい?」と立ち上がった。
男が台所に向かおうとすると、彼女は男の名前を呼んだ。
弟の名前でなく、彼の名前を。
男は振り向くこともできず、立ち止まった。
「知ってたのかい?・・・」
「やっぱり、そうだったのね。」
「いつ、気付いた?」
「この前再会した時よ。実は私、弟さんとは転勤先で一度、会ってるの。
でも再会した時、あなたはその時のことを一言も口にせず、
よそよそしく私に接した。
それに、一度愛した人よ。いくら顔や姿が変わっていても、
気付かないわけがないじゃない。
何気ないしぐさや口癖、一緒にいてあなただと確信したわ」
「なぜ弟が君に・・・?」
「私と別れたあなたが自暴自棄になって失意の底にいるのを知った弟さんが、
あなたのことを心配して、もう一度私とあなたを引き合わせようと、私を訪ねてきたの。」
「どうして弟がそんなことを?」
「弟として、兄であるあなたのことが本当に心配だったからよ。
それに、弟さんはあなたと同じように俳優を目指していると話していたわ。」
「なぜ弟が俺と同じ道を?」
「あなたに、コンプレックスを抱いていたからよ。
小さい頃から優秀だったあなたに、弟さんは劣等感を抱いていたわ。
あなたは大学を卒業する時、ご両親の期待に背いて、役者になりたいと言い出した。
その時弟さんは、自分も俳優になって、あなたに勝ちたいと決心したのよ。」
弟が役者を目指した動機、俺へのコンプレックス。
弟の心の中にそんな想いがあったことを、男は初めて知った。
「兄さんをよろしくと、弟さんは最後に言ったわ。
でも私、すぐにはあなたに会いに行けなかったのよ。
だって、振ったのはあなただと思っていたんだもの。
転勤で立つ日、私は駅でギリギリまであなたを待っていたのよ。
でもあなたは来なかった。」
男は愕然とした。
「俺あの日、駅に行ったんだぜ。でも君に会えなかった。
てっきり振られたのは僕の方だと思っていた。」
小さなすれ違いだった。
「もう会うのはやめよう。これ以上一緒にいると、苦しむだけだ。
それに、君は本当のことを知ってしまった。」
「弟さんはどうしているの?まさか・・・」
「それ以上は聞かないでくれ。もしそれ以上知ってしまったら・・・」
「わかったわ。本当のことは誰にも言わない。」
彼女はそのまま、男の元を去っていった。
◆
次の日の朝、何事もなかったように事務所に顔を出すと、
マネージャーが血相を変えて走ってきた。
「大変だよ大変だよ、スキャンダルが発覚した!」
「例の事件のことがマスコミにばれたのか?」
「違うよ!お前が昔出ていたアダルトビデオのこととか、
ホステスに囲われていたことが、
すっぱ抜かれたんだ!!」
ネタ元は、信頼していた芸能記者からだった。
「・・・で、例の事件のことは?お前のことだから、いろいろかぎまわってるんだろ」
「もうばれるのも時間の問題かもしれない。そうなったら、君だけじゃなく俺だって、
もうおしまいだよ!!」
「分かった。当面の仕事はキャンセルして、隠れ家を用意してくれ。
俺はしばらく身を隠す。お前にも連絡を取らない。
誰に何を聞かれても、知らぬ存ぜぬを通せ。いいな。」
「俺はどうすればいいんだよ!!!」
「そのまま仕事を続けろ。お前まで身を隠したら、かえって怪しまれる。いいな。」
週刊誌やワイドショーが世間をにぎわしている頃、男はある山荘の中に身を隠していた。
◆
ほとぼりがさめた頃、男は再び戻ってきた。
顔を、元の顔に戻して。
芸能界にいれば、誰にも知られずに整形することぐらい、簡単なことだった。
彼女にもう一度会おう。
つかの間の華やかな成功や夢は捨てて、彼女と一緒に生きていこう。
男は彼女に電話をかけた。
しかし番号は変わっており、いくらかけてもつながらなかった。
男は彼女と飲んだバーへ足を向けた。
かつてのようにウォッカを飲んでいると、店のドアが開いた。
そこに立っていたのは彼女ではなく、売れない時代に暮らしていたあの女だった。
「ずっとさがしていたのよ・・・・!!!」
女はすごい形相で駆け寄ってきた。
「いきなり何も言わず私の前から姿を消して、いったいどういうつもりなのよ!!
私の貯金も全部持ち出して!!!」
女の口座から持ち出したカネは、最初の整形手術の資金にあてた。
「とりあえず、落ち着け。こんな所では話もできないから、とりあえずここを出よう。」
男は平静を装って、女に言った。女は素直に応じた。
男は一緒に歩きながら、この女をどうするか考えていた。
もはやこの女は男にとっては邪魔な存在だった。
この女を消して、彼女とやり直したい。
男はタクシーを拾い、弟の、そして一時期自分の住んでいた家へ向かった。
玄関を開けようとすると鍵が開いており、
不審に思ったがとりあえず女と一緒に、中へ入ってみた。
すると奥から、見知らぬ男が出てきた。
「警察の者です。この街の郊外の山奥で、弟さんと思われる遺体を発見しました。
そして同じ山の別の場所から、
失踪したと言われている俳優K.Yさんの遺体も発見されました。
この件に関する詳細は、弟さんのマネージャーから全ての詳細の証言を得ております。」
まさか、同じ山で弟が殺した俳優の遺体が見つかるなんて・・・・!!!
すると、部屋の奥から別の刑事に抱えられたマネージャーがうなだれた顔つきで出てきた。
「お前、全部しゃべったのか!!」
するとマネージャーは俺の顔をにらみつけて、こう言った。
「お前、いったい誰なんだよ!!!ホンモノはもう死んでたんじゃないか!!
いつからすり替わってたんだ!!!!」
刑事は言った。
「あなた、一時期弟さんになりすましていたんですよね。その件に関しては、
あなたが最初に行った整形外科医の証言も取れています。」
私は脱力し、ソファーに腰を下ろした。
もう何もかもおしまいだ。
こんなことになるんだったら、弟になりすましたまま、
弟の罪をかぶってやればよかったのかもしれない。
弟は俺が彼女とよりをもどすために、彼女に会いに行ってくれた。
俳優になって、俺にはつかめなかった成功をつかんでくれた・・・
そんな想いが心の中を駆け巡った。
その時。
腹のあたりに鈍い痛みが走った。
目の前には女がいた。手にはナイフが握り締められていた。
「あなたの成功が、私の夢だったのよ。私の生きがいだったの。
その為に昼も夜も働いて、あなたを養ってきたのよ・・・なのにあなたは!!!」
思えば俺は、この女のことを大事にしてなかった。
都合よく利用していただけなのかもしれない。
でもこの女は、俺のことを愛してくれていた。大事にしてくれた。
俺は自分自身の力で成功を手にすることもできなかったばかりか、
一緒に暮らしていた一人の女性をも、幸せにすることができなかった・・・。
俺はそのままソファーに寝転がった。
刑事は女を取り押さえ、救急車の手配をした。
背中の辺りに、何か固い感触があった。
取り出してみると、読みかけの弟の日記だった。
刑事はまだこの日記に気付いていなかったらしい。
開いてみると、終わりの方のページにこんなことが書かれていた。
「兄さん、やっとチャンスがつかめたよ。
俺は兄さんにもかなえられなかった夢をかなえたんだ。
俺の勝ちだ。
俺はずっと兄さんと比べられ、親からさえもバカにされ続けてきた。
俺が売れたら、俺の名前を使って兄さんもチャンスをつかめばいい。
俺が兄さんを引き上げてあげるよ。
それだって、兄さんにとっては屈辱かもしれない。
でも、利用できるものはどんどん利用した方がいい。
それと、彼女のことを大事にな。
あれほど兄さんのことを愛してくれる人には、もう出会えないだろうと思うから。
彼女は今でもきっと、兄さんのことを愛しているよ。
また会える日が、きっと来る。」
すこしづつ意識が遠のいてきた。
不思議と痛みはあまり感じない。
体の感覚が鈍く感じられ、しびれたような感じだ。心地よくすらある。
いったい俺の人生は、そして弟の人生はどこから狂ってしまったんだろう。
親の期待に背いた時からかな。
俳優なんて身の程知らずな夢を追いかけたから、バチがあたったのかな。
もう一度彼女に会いたい。
罪を償ったら、また会いに行こう。
また会ってくれるかな。人殺しの俺になんか、もう愛想が尽きているだろうな。
弟の日記には、まだ続きがあった。
「俺の成功を知ったら、兄さんはどんな気持ちになるだろうな。
素直には喜んでくれないだろう。
兄さんは案外激情に駆られやすい性格だから、
僕にどんなことをしてくるか分からない。
でも、それでもいいよ。覚悟はしておこう。」
こいつ、俺に殺されることに気付いていたのか?
俺が酒に毒を混ぜていたことも、知っていたのか?
まさか、あのドジでマヌケで勘の鈍い弟が、そんなことに気付いていたとは思えない。
どちらにしろ、俺の負けだ・・・・・
今思い浮かぶのは、弟と遊んだ小さい頃の思い出。
俺にとって弟は、かわいい弟だった・・・。
少しずつ意識が遠のいてくる。
遠くで救急車の音が響いている。
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今度は大人の設定のようだ。
私は知り合いと山道を二人で歩いている。
途中の木々にいくつか小さなスピーカーがつるしてあり、
そこからは軽快なおしゃべりと音楽が流れてくる。
よく耳を澄ましてみると、現在地などの情報も流れてくる。
どうやら道案内もしてくれているようだ。
知り合いに「これはなんだ?」と聞いてみると、
「旅人が道に迷わないよう、
また楽しく山登りができるように、この山道限定の放送局がある」らしい。
それはいいアイデアだ、というと、
「一度その放送局を訪れてみるかい?実は友達がやってるんだよ」
と友達が言うので、さっそく訪れてみる。
小さなブースが一つあるだけの放送局だが、
そこにはニコニコとした中年のとても感じのいい男が
パーソナリティをやっている。
私は彼と握手を交わして、とても楽しそうに談笑している。
「今放送中なんだ、君も出演してみるかい?」
というので答えに迷っていると、
「やあみんな、今日は素敵なゲストが来ているので紹介するよ、
今日知り合った僕の友達、kinyaさんで~す♪」
と紹介され、私はしどろもどろになりながら彼とラジオのマイクの前で、
彼の軽妙なトークにリードされつつも、楽しいおしゃべりを繰り広げていく。
・・・そこで目が覚めた。
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なぜか中学生ぐらいの年頃で、友人二人と遠足に来ている。
山道の途中にドロドロの沼地のような大きな池があり、
友人二人がそこにハマってしまう。
友人の体はズブズブと音を立てながらゆっくりと沈んでいく。
助けようと手を差し伸べるが間に合わない。
助けることを諦めた私は帰宅し、
”沼”についていろいろと調べてみる。
日を改めてもう一度沼を訪れてみる。
沼の表面に髪の毛が浮かんでいる。
試しに引っ張ってみると少し浮き上がって来たので、
両手を突っ込んで体ごと引き上げてみたら、
意外とすんなり引き上げることができた。
「二人とももう死んでいるだろう」と諦めていたのだが、
意外にも二人は泥まみれの体になって生きていた。
後でいろいろと調べてみると、どうもその「泥」自体が
体の表面に膜を作り、内側にできた空間が酸素を供給して、
何とか生き延びることができたらしい。
私はなぜかその沼のことがとても気になって、
もう一度一人で訪れてみる。
引き込まれるようにその沼に飛び込んで見ると、
その中には目に眩しいキラキラと輝く美しい水中の景色が広がっている。
泳ぐ魚たち、見たこともない水中植物。
私はねっとりとした透明な液体の中を、
自由に呼吸しながらすいすいと泳いでいる・・・。
そこで目が覚めた。
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明け方になって、さっそく年賀状が届いた。
沢山の年賀状に混じって、一通の封書が混じっていた。
妙に膨らんだその中身を開けてみると、中から小さな子猫が2,3匹。
「まあ、かわいい!」と喜ぶのもつかの間、
ふっと周りを見渡してみたら、
沢山の犬や猫が所狭しと部屋中を駆け回っている。その数数十匹。
さすがにうんざりしていると、封書の中から手紙が一通。
「この子たちをお願いします」
いいかげん頭にきて、
「俺に頼んだら何とかしてくれると思うなーー!!!」
と叫んでいるところで目が覚めた。
かなりうなされていたらしく、カミさんもびっくりしていた。
嫌な初夢だなあと思っていたけど、よく考えたら
”初夢”って、一日の夜に見るのが初夢だっけ。
今夜はどんな夢を見るのだろう。
思えば、毎年「初夢」ではろくなのを見たことがない。
食事が喉に通らないぐらいグロテスクな夢を見たこともある。
ていうか、夢自体、見る時は大概が悪夢だ。
フロイト風に言えば、「抑圧された無意識の象徴」か?
ユングだっけ、よく知らんけど。
「俺に頼んだら何とかしてくれると思うな」
って、俺の本音なのか?
よく分からんが。
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夢の中で二人が見たのは、こんな映画でした。
中学校の長い廊下に、生徒たちがずらーっと縛り付けにされています。
それぞれの頭上には小さなボックスがあり、小さなピンが付いています。
すると犯人が「時間内に全てのピンを外さないと、俺の持ってるこの爆弾が
爆発するぞ!」と言います。犯人は何故か津田寛治です。
岩井君は必死の形相でピンを外しに掛かります。
しかし僕は割りと余裕の表情です。
一つ一つ外していけば、必ず間に合うと信じているからです。
そして全てのピンを外し終わると、犯人は持ってる爆弾を窓から校庭に
投げようとします。しかし校庭では沢山の生徒が遊んでいます。
「そんなことしたら爆発するぞ!」しかし時すでに遅し。
下にいた生徒の一人が受け取ってしまいます。
チッ、チッ、チッ、チッ。
しかし爆発はしません。
その瞬間に爆弾の中から沢山のおもちゃが出てきて、
子供達はこっちに向かってピースをしてきます。
そして僕たちも校庭に向かって笑顔でピースを返します。
津田寛治は言います。
「だって、プレゼントには『サプライズ』が必要だろ」
そこで暗転、エンドロール。
見終わった僕は言います。「岩井君は本当に子供が好きなんだね。
僕が最初書いた台本では、全員死んでしまうのに」
すると岩井君は言います。「僕の映画には子供が出てくるものが多いよね。
でも決して幸せな子供たちばかりとは言えない。だから今回は、
無理やりにでもハッピーエンドにしようと思ったのさ」
すると突然、先生が家にやってきました。
「なぜ授業をサボったんだ!」
岩井君は言います。「タルコフスキーの授業なんて、タルいからです」
夢はここで終わりました。
岩井監督の映画には様々な子供たちが登場します。
少年少女の視線というフィルターを通して、監督自身の鮮やかな感性と、
独得の世界が描かれていると思います。
岩井俊二は僕の好きな映画監督の一人です。
「ラブレター」が好きでそれ以来、全ての作品を見ました。
最近の作品では「スワロウテイル」が一番好きです。
夢とはいえ、憧れの岩井監督と共に過ごせて、
とても幸せな気分で目が覚めました。
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こんな夢を見ました。
僕は映画学校の生徒です。そして教室に、
なぜかあの岩井俊二がいます。
生徒として。
夢の中の岩井君は短髪で、それを見て僕は
「岩井君、髪切ったんだ」とか言っています。
先生が「今日の授業はタルコフスキーです」というと、岩井君が
「タルコフスキーなんてつまんねえや。それより、僕んち来ない?」
と声を掛けます。
二人は家に向かう道すがら、色んな話をします。
好きな映画のこと、お互いの育った家庭のこと。
家に着くと、お母さんが温かく出迎えてくれました。
夕食をごちそうになり、お泊りすることになりました。
岩井君が風呂から上がってくるのを部屋で待っていると、
お姉さんが入ってきました。
お姉さんはすごい美人で、僕はドキドキしてしまうのですが、
顔に小さな傷が沢山あります。
僕が「岩井君にこんな綺麗なお姉さんがいたなんて」というと、
彼女は「でも、こんなに傷だらけの顔なのに」と言います。
でも僕は、「そんなの気にしたら駄目ですよ」といいます。
するとお姉さんは「そんな風に言ってくれた人は初めてよ。
ありがとう」と言って去っていきました。
そうこうしているうちに岩井君が風呂から上がってきて、
二人で撮った短編映画を見ることにしました。
<つづく>
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